機能解剖学

トレーニング技術向上に向け、大胸筋を解剖学的視点でみてみよう

大胸筋」と聞いて、パッとどこの筋肉か思い浮かばない人はいないでしょう

ただ、それだけメジャー?な筋肉ですが、大胸筋の構造や働き、それに関わる関節の動きなどを意識する人は少ないと思います

筋トレをしている人でも、胸を鍛える種目として有名だからといって特に何も考えず、ベンチプレスや、ダンベルフライなどをやっている方が多いのではないでしょうか

もし、そのようになんとなーく筋トレを続けてきていて、ベンチプレスが伸びない、また大胸筋がなかなか発達しないと伸び悩んでいるあなたにこそ

解剖学という視点を持ってトレーニングしてほしいと思います

 

今回は大胸筋編ということで、簡単に大胸筋の構造、働き、動き方などを解説していきます

構造を知るだけで、トレーニングに対する意識がガラッと変わるはずなのでぜひ覚えてください

ある程度の専門用語も使いますが、難しくならないように頑張ります

まずは大胸筋の構造を知っておこう

ではまず、大胸筋の構造から説明していきます

こちらの画像をご覧ください

大胸筋ですねぇ…(こういった画像が苦手な方はそっと戻るボタンを押してください)

あまり大胸筋の筋繊維まで見ることはないと思いますが、意外と縦長だな〜ということに気づくと思います

そしてあまり知られていない大胸筋の特徴として、鎖骨や胸骨(胸の中心にある骨)、肋骨から、上腕筋に向かって一点集中で筋繊維が伸びていることです

ここに、トレーニングを行う上でのヒントが隠れています

大胸筋の起始、停止

筋繊維の端と端、それぞれを専門用語で

起始、停止と呼びます

この画像でいえば、ピンク枠の部分が起始

青枠の部分が停止です

筋肉には全てに起始と停止があり、そこを起点として、縮んだり伸びたりするわけです

これをトレーニングに当てはめて考えると

筋繊維がより伸びた状態から、より近づいた状態になる

言い換えると、停止部が、起始部に近くこと

それによって力を発揮し、筋肉に刺激が入るということです

大胸筋の上部、中部、下部

よく大胸筋は3つに分けられると言われますが、上の筋肉を見る限りひとつの大きな大胸筋という感じですよね

厳密には大胸筋はひとつなのですが、大胸筋は起始がいろんな位置にあるので、働き方が3つに分けられます

  • 起始が鎖骨(青) – 上部
  • 起始が胸骨(ピンク)- 中部
  • 起始が腹直筋上部(緑)- 下部

と分けます

こう見ると、上部は上から下へ

中部はほぼ真横へ

下部は下から上へ

筋繊維がそれぞれ違う方向に走っているのがわかりますね

大胸筋に関わる肩関節の動き一覧

では、その大胸筋がどのようにして収縮、ストレッチをするのか

肩関節の動きから説明していきます

専門用語が出てきますが、言葉自体は覚えなくても大丈夫です

でもこの用語に慣れると、説明もしやすいし覚えやすいので、余裕のある人はぜひ覚えてください

肩関節の水平屈曲(内転)

まずは、肩関節の水平屈曲です(水平内転とも呼ぶ)。

水平」とある通り、これは体が縦なのに対し、腕が真横に動きます

腕を真横に広げた状態から、前ならえのような形にもっていく動きです

正面から見た動きです

胸に手をあてて片方の腕でこの動きをしてみましょう。大胸筋がキュッと収縮するのが分かるはずです

ちなみに画像では肘はまっすぐですが、肘を曲げた状態から腕を前にもっていく動きも、水平屈曲に当たります

つまりベンチプレスや、ダンベルフライなどが、まさにこの肩関節の水平屈曲の動きによるトレーニングということになります

肩関節の屈曲

次に、肩関節の屈曲です

同じ「屈曲」という言葉なのでちょっと分かりにくいかもしれませんが、こちらは

腕をだらんと下げた状態から、前に持ち上げる動きです

やってみると分かりますが、水平屈曲ほど大胸筋が収縮しないことが分かると思います

ここで、大胸筋は上部・中部・下部それぞれの筋繊維の走り方を思い出しください

この屈曲では、水平屈曲よりも、大胸筋の上部が、停止部から起始部へより近づきます

それにより、上部が鍛えられます

今回は大胸筋の説明なので省きますが、もちろん三角筋も鍛えられます

肩関節の内旋

3つ目は、肩関節の内旋です

画像のように肘を曲げると分かりやすいのですが、肩を内側に捻るような動きです

この動きでも大胸筋は収縮するのですが、この内旋だけを狙ったようなトレーニングの種目はありません

怪我防止のための準備運動でこの動きをやる人はよく見かけますね

前腕の回内

これは直接大胸筋とは関係ない動きなのですが、、

肩関節の内旋と近い動きです

腕を反時計回りに捻る動きなのですが、若干肩関節も外旋するので大胸筋が収縮しやすいのです

ダンベルプレスなどで、前腕を回内させることで、より収縮できます

 

意外と長くなりそうなので、今回は大胸筋の解説で止めておきます

トレーニングとの関連付けはまた別の記事で

大胸筋まとめ

どうでしょうか、大胸筋のこと、肩関節の動きのことはよく知らない方が多かったのではないかと思います

こここで今回のことをまとめておきます

大胸筋の解説と働き
  • 大胸筋は上部、中部、下部の3つでそれぞれ働き方が微妙に変わる
  • 起始は広いが、停止は1箇所のみ
  • 肩関節の水平屈曲は横から前ならえ、メインの動き
  • 肩関節の屈曲は下から前ならえ、大胸筋上部がより収縮する
  • 肩関節の外旋、前腕の回内でより収縮する

超ざっくりとまとめるとこんな感じになるかと思います

読んでいただきありがとうございました